2016年6月15日水曜日

神への信仰から鉄生産をさぐる

屋子信仰―白鷺にのって出雲に降り立ち、桂の木(神木)で休んでいたところ、土地の宮司の祖先阿倍氏に会い、製鉄を教えた。中国地方各地に伝説があり、村下となった。

一般に女神とされる。麻につまずいて死んだので麻が嫌い。
犬に追いかけられて蔦に登って逃れようとしたが蔦が切れて落ち、犬にかまれて死んだので蔦と犬は嫌い。

他説では犬に追いかけられみかんの木に登り、藤に掴まって助かったのでみかんと藤は好き。
死体を桂の木に下げると大量に鉄が生産できるので、死体を好んだ。
自分が女性なので、嫉妬からか女性が嫌い。村下は女性のはいった湯にはつからない。

鉄・鍛冶の神


稲・・稲妻・・雷神・・餅・・武甕槌大神タケミカヅチ(宮城・塩釜神社)賀茂別雷命(京都・上賀茂神社・葛城を本拠にした渡来人で製鉄技術を伝えた秦氏の氏神)・・建御雷神(塩釜神社)

稲・・鋳成り(いなり)・・稲荷・・宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)豊宇気毘売(とようけびめ))・御饌津神(みけつのかみ)・・三尻神・・三狐神・・伏見稲荷

蛇・・龍・雷・虹・菖蒲の葉・刀―建御名方神タケミナカタノカミ(大国主の子)・・諏訪大社

蛇・・三輪山・・大物主大神(おおものぬしのおおかみ)・大巳貴神(おおなむちのかみ)・・大神(おおみわ)神社

金山彦・・イザナミの子・・南宮大社(岐阜)・・黄金山神社(宮城・金崋山)

金屋子神(かなやこのかみ)=天目一箇神(あめのまひとつのかみ)・・金屋子神社(島根)

一つ目小僧・・片目伝説・・一目連(いちもくれん)・・天目一箇神(あめのまひとつのかみ)・・天津麻羅(あまつまら)・・多度大社(三重県桑名)・・天目一神社(兵庫県西脇)

風の神・・一目連(いちもくれん)・・多度大社・・龍田神社(奈良県生駒にあり、法隆寺の鎮守)

風の神・・蚩尤(しゆう)(武器の神・風を支配)・・兵主神(ひょうずのかみ)・・穴師坐兵主(あなにいますひょうず)神社(奈良)・・伊太祁曽(いたきそ)神社(和歌山)・・五十猛命(いそたけるのみこと)(木の神)


天日槍(あめのひぼこ)・・新羅の王家の者と伝えられる・・韓鍛冶集団の渡来・・出石(いずし)神社(兵庫県豊岡・但馬国一之宮)


火・・たたら・・火之迦大神(ひのかぐつちのおおかみ)・・秋葉神社(静岡県浜松)愛宕神社(京都右京区)

百足:三上山(天目一箇神)・赤城山(大巳貴神)・信貴山(毘沙門天)・二荒山(大巳貴神)

東南風・・イナサー東南風は黒金をも通す(鹿島)・・武甕槌大神タケミカヅチノカミ(物部の神)・・鹿島神宮

経津主(ふつぬし)・・星神・・鉱山は星が育成すると考えた・・香取神宮(千葉)鹿島神宮(茨城)春日大社(奈良)塩釜神社(宮城)

山の神・・大山祇命(おおやまつみのみこと)・・大山祇神社(愛媛)三島大社(静岡)大山阿夫利神社(神奈川)寒川神社(神奈川・古代の祭神が大山祇といわれている)

小人・・小さ子・・小人部・・一寸法師・・少彦名神スクナヒコノカミ(体が小さく大国主とともに国造りに関わる・温泉・酒)・・大国主系、淡島系神社・・出雲大社・・気多神社・・大神神社・・伊福部氏

河童・・川子大明神・・水天狗・・海御前(二位の尼と安徳天皇の後を追って入水し、河童になった伝説)・・水天宮


巨人・・ダイダラボッチ・・デイタラボッチ・・たたら・・榛名湖・・富士山・・浅間山・・筑波山・・赤城山・・浜名湖・・世田谷区代田・・相模大野の鹿沼・・鬼怒川・・利根川・・秋田太平山・・羽黒山など。

跛者・・びっこ・・足萎え・・恵比寿・・西宮神社(兵庫県西宮)

吹く・・伊吹・・伊福部・・銅鐸・・スズ・・諏訪系神社

吹く・・できもの・・疱瘡神(牛頭天王)・・素戔嗚尊・・八坂神社(京都)

丹生タンショウ・・誕生―出産、安産の神・・丹生神社(にゅうじんじゃ)(和歌山)・・丹生津姫(紀元前8世紀春秋戦国時代に渡来した呉の太白の血筋の姫)・・丹生津姫神社(和歌山)

八大天狗・・山伏・・愛宕山(太郎坊、京都)・鞍馬山(僧正坊、京都)・比良山(次朗坊、滋賀)・英彦山(豊前坊、福岡)・飯縄山(三郎、長野)・大峰山(前鬼坊、奈良)・白峰山(相模坊、香川)・相模大山(伯耆坊、神奈川)

天狗・・秋葉山(三尺坊)羽黒山(金光坊)高尾山(飯縄権現)大雄山最乗寺(金太郎)など
    出羽三山・・月読命月山神社・・羽黒権現出羽(いでは)神社・・大巳貴命・・大山祇命・・湯殿山神社

鬼・・温羅(うら)・・吉備津(きびつ)神社の鳴釜神事の竈の下に温羅の首を埋めた・・死体を南方の柱に結び付けると鉄がわく(たたら)

吉備津彦命(四道将軍・温羅伝説・桃太郎伝説)吉備津神社(岡山・備中一之宮・矢立神事)・・大江山の鬼退治(銅鉱脈)・・鬼嶽稲荷神社稲荷大神


一寸法師・・清水寺(十一面千手観音)の音羽の滝、音羽山(金、銀、銅がとれ元清水寺の地といわれる・京都)

坂上田村麻呂(清水寺寄進)・・鬼退治伝説の地は、東北の鉱脈が多い

湯・・湯立神事・・大湯坐―唖(ホムツワケ火持別で、火中生誕)・・白鳥が鳴いたら唖が治った・・天湯河板挙(神(あめのゆかわたなのかみ)(白鳥を献じた人)天湯河田神社(鳥取)・・金屋子神の乗った白鷺―客神(まろうど)・・白鳥・・餅・・矢・・矢にまつわる神事(弓矢は釣針と同一・幸福をもたらし、霊力がある)


朝日・・日吉・・日野・・猿・・日光二荒山・・俵藤太・・三上山・・百足山・・炭焼藤太・・淘汰―金、砂鉄を水で淘る(ゆる)

木地師・・惟喬親王・・小野・・小野氏・・小野氏の流れの柿本人麻呂・・鍛冶・・米餠搗大使命(たかねつきおおおみのみこと)小野神社製鉄地に多くある神社

お歯黒・・鉄漿(かね)・・鉄・・羽黒山神社・・鉄を多く含むハグロ石・・鉄鉱泉・・修験道・・出羽三山・・湯殿山神社(大巳貴神)

修験道・・鉱山・・もともと修験道は神仙薬を探し求めた(水銀、ヒ素)・・不老長寿薬・・中央構造線

水銀―・・丹生・・丹生津姫(大陸から渡来した姉妹でのちに天照大神と丹生津姫になった)・・お遠敷(おにう)明神(二月堂のお水取りで若狭から水を送る神)・・罔象女(みずはのめ)(天照大神の子で漂う神)水神・・ミズハー水刃(金属)

毘沙門天・・製鉄神・・鞍馬山(鞍馬寺)、愛宕山、信貴山(朝護孫子寺・毘沙門天・奈良)

妙見神・・秩父神社(埼玉)千葉神社(千葉)日蓮宗の寺(妙見菩薩)

不動明王・・産鉄地に多い 真言宗、天台宗の寺院

虚空蔵菩薩・・妙見神・・北辰信仰・・虚空蔵山(佐賀、水銀・波佐見鉱山)虚空蔵尊(高知、金)虚空蔵尊(三重、金剛証寺、銅、クロム、コバルト、鉄、ニッケル)能勢妙見(大阪、金、銀、銅)磐裂(いわさく)神社(栃木・足尾銅山)七面天女―吉祥天―妙見神(山梨・敬慎院・甲州金)清澄寺(虚空蔵菩薩・妙見尊・金剛薩埵―ダイヤモンドのように堅く不変の金属・角閃石・斜長石・黒雲母・丹生など)

東北のキリシタン・・南蛮製鉄を伝え、伊達藩では産業擁護のため、キリシタンの多い製鉄民を保護していたが、幕府に逆らえず、処罰した。(岩手県東磐井郡大籠)



参考:金属と地名、青銅の神の足跡:谷川健一 
隠された古代:近江雅和 
黄金と百足、金属鬼人柱:若尾五男 
日本古代祭祀と鉄、古代の鉄と神々:真弓常忠 
風と火の古代史(よみがえる産鉄民):柴田弘武 
鉄の民俗史:窪田蔵郎 
神々と天皇の間:鳥越憲三郎 
杉山神社考:戸倉英太郎 
古代山人の興亡:井口一幸  
弥生時代のはじまり:春成秀爾  
ながされびと考:杉本苑子
伊勢の神宮ヤマトヒメ御遷幸のすべて:大阪府神社庁 
古代の製鉄:山本博 
古代伝説の旅(電車・バス・徒歩でたどる東急沿線):新井恵美子 
靖国刀:トム岸田 
鉄から読む日本の歴史、 新羅花苑(壬申の乱異聞):宇田伸夫 
日本科学古典書(鉄山秘書):三枝博音  
まぼろしの鉄の旅:倉田一良 
古代東北エミシの謎 日本の神々:鎌田東二 
鬼の日本史:沢史生 
鶴見川流域の考古学:坂本彰  
空海と錬金術:佐藤仁 
空海の風景:司馬遼太郎 
古代史を解く九つの謎:黒岩十吾 
日本神話の謎がわかる:松前健 

HP:中央構造線と古代史を考える 
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